黒にんにくのにおいはそれほど強くありません。白にんにくは香り高いので、黒にんにくのにおいも強いと思っている方も多いかもしれません。黒にんにくは、発酵によって特有のにおいが抑えられています。後味もさっぱりしており、食後の口臭もほぼ気になることがありません。

にんにくの栄養成分は豊富ですが、においが強いと毎日食べるのは難しいでしょう。特に学校や職場で人と会話をするときなど、においが気になってしまうものです。その点、黒にんにくはにおいによる問題がほとんどないので、いつでも気軽に食べ続けることができます。これが大きな魅力の一つといえるでしょう。

また、黒にんにくは白いにんにくが黒くなっているだけで、品種の名称ではありません。白いにんにくを熟成発酵させると、メイラード反応が起こります。メイラード反応とは、糖とアミノ酸が相互に作用して褐色物質と特有の香気成分を生じさせる反応のことです。

食品を加熱すると、茶色に色づいていく仕組みがまさにメイラード反応です。その現象が白いにんにくで起こると黒にんにくとなるわけです。にんにくは白から薄い茶色、濃い茶色、最終的に黒へと変化します。この色の変化で熟成発酵がどれだけ進んだかを知ることができます。なお、熟成発酵させる期間は各企業によって違いはあるものの、おおよそ3週間〜1ヶ月程度といわれています。手間をかけて熟成発酵させることで、黒にんにくの実はどんどん柔らかくなっていき、ツヤのある黒色へと変化します。この製造工程こそが黒にんにくの最大の特徴といえるでしょう。

畑のサプリや自然のサプリと呼ばれる黒にんにく。黒にんにくには栄養成分が豊富に含まれています。黒にんにくの1日の摂取量は、どのくらい食べなくてはいけないという決まりはありません。

白にんにくにはアリシンという香気成分が含まれており、それを大量に摂取すると腸内環境が乱れることがあります。しかし、黒にんにくになると、アリシン成分はほとんどなくなっています。まったく含まれていないということではないのですが、腸内環境を乱すほど含まれてはいないため、摂取量をあまり気にせずに食べることができます。

また、黒にんにくに含まれている成分に重篤な副作用はありません。ただ、人によっては食べすぎると胃の不快感などの影響が出るという意見もあります。どんな食品も食べ過ぎはよくありません。黒にんにくを食べなれていないという方は少量から食べ始めて、徐々に個数を増やしていくのがおすすめです。

黒にんにくの摂取によって健康効果や美容効果を期待しているという場合は、毎日継続して少しずつ食べるのがおすすめです。その理由は、栄養を一度に多く摂取したとしても、過剰分は体の外に出ていってしまうからです。せっかくの栄養素が無駄になってしまってはもったいないので、一度にたくさんの栄養素を摂取しようとはせず、毎日少しずつ摂り続けていくことをおすすめします。

そして、黒にんにくを食べるおすすめの時間帯は朝です。朝に食べるとエネルギッシュに活動できるといわれていますので、エネルギーがほしいという方は、毎朝黒にんにくを食べると効果が期待できるでしょう。夜に食べるとその日の疲労回復に役立つので、体の状態に合わせて摂取する時間帯を変えてみるといいかもしれません。

黒にんにくは元々白にんにくですが、黒にんにくになる過程において全く別の食べ物になったといっても過言ではないでしょう。白にんにくには特有のにおいがあり、食べる量に気を配る必要がありますが、黒にんにくの場合は特に気にする必要はありません。自分にとっての適量を好きなタイミングで食べ続けるのがおすすめです。

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